大規模3次元データ計測サービスの開始に関するお知らせ
当社は、平成28年1月13日開催の取締役会において、以下のとおり、サービスの開始を決議しましたのでお知らせ致します。
1. 事業開始の趣旨
当社の顧客である製鉄所や発電所、石油化学等の大規模プラント施設は、高度経済成長期に建設されてから50年以上を経過する等、老朽化が進んでおります。また、政府もエネルギー使用合理化等の事業支援を行う等、プラント施設の設備更新を促進しております。一方、プラント施設の多くは度重なる増設や改造により建設時の図面と現物が一致しない場合が多くあるのが現状であります。
当社は、2次元の計画書類・図面による施工計画・管理を抜本的に見直し、最新鋭のレーザースキャナ等を使用し、BIM/CIM(ビルディング/コンストラクション・インフォメーション・モデリング)に対応した3次元レーザー計測事業を推進しております。
このような状況下、現在プラントを所有する企業様に対して提供している3次元レーザー計測・データサービスをさらに発展させ、当社の顧客である製鉄所や発電所、石油化学施設等の大規模プラントを所有する企業様を対象に、大規模3次元データ計測サービス「パーフェクト3D」の提供を開始致します。
このサービスは、航空・地上(車載・固定)・海上それぞれから3次元レーザー計測を実施し、統合的な3次元点群データを一体的に提供するものであり、これによりプラントの全体概要から個別施設の3次元的な可視化がPC上で可能となり、構内図作成等の設備管理コストの削減、省エネルギー、高効率の最適化に向けた設備改修・解体・入替のトータルマネジメントの支援、さらに当社プラント解体事業における効率的かつ安全性の高い工事の提供が可能となります。
2. 新たな事業の概要
(1)新たな事業の名称・内容
名称:大規模3次元データ計測サービス「パーフェクト3D」(※図:概念イラスト)
内容:従来より地図・地形情報作成等に使用されていた航空レーザー計測・自動車によるMMS(モービルマッピングシステム)および船舶による3次元水域計測等の空間情報計測分野で、長年の実績とノウハウを有する朝日航洋株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:立野良太郎)の協力によりマクロ的な3次元空間計測データを取得し、上記では計測不可能な部分や、詳細な建築構造物に対して、当社が地上固定型の高精細3次元レーザースキャナを使用した計測データを組み合わせます。これにより、大規模なプラント施設を所有する企業様に対して地図レベルのマクロ領域から個別の建築物・構造物の配管・内部に至るまでの3次元点群データの提供が可能となります。
当サービスの開始により、今まで2次元図面で表記されていたプラントの全体像を一体的・3次元的に可視化・データ化ができ、現状をPC上で正確に把握し、どこからでも閲覧することが可能となります。また、データを3D-CAD等を使用してプラントの効率的設計ベースに使用することで、断片的だった個々の建築物とそれらをつなぐ配管・躯体等を最適化するための計画案作成から、プラント全体の改修・解体・入替等を支援することが可能となります。さらに、3次元データから各設備の寸法計測がPC上で直観的に容易に実施できることで、重機移動等の3次元的な干渉チェックや3D-CADモデルと組み合わせた設備配置シミュレーションが実施可能となります。
(※図)パーフェクト3D概念イラスト
パーフェクト3D概念イラスト
(2)当該事業を担当する部門
研究開発室
(3)当該事業の開始のために特別に支出する金額および内容
当該事業開始のために特別に支出予定はございません。
3. 日程
取締役会決議日:2016年1月13日
提供開始時期:2016年4月上旬
4. 今後の見通し
平成28年1月期の業績に与える影響は軽微であります。
また、平成29年1月期以降の影響につきましては、「平成28年1月期決算短信」の業績予想に含めて発表させていただきます。また、中長期的には当社の業績向上に資するものと考えております。
以上