クレーンレール測定ロボット「診レール」による測定サービス
クレーンレール測定ロボット「診レール」開発の経緯
クレーンレール測定ロボット「診レール」をご紹介します。
これまで、プラント解体会社の3D計測チームとして、お客様先工場の天井クレーンにて、クレーンレールの歪みを、3Dレーザー計測でレポートしていました。測量機器を使って測定していた従来方法から、3Dレーザー計測を採用したことによって、ガーダー上に作業員が登らずに、高所からの落下や、設備への接触による感電等を回避できました。しかし、結果の出力に関しては、数週間かかっていたため、お客様よりスピードアップを望まれ、何か方法はないだろうかと検討したのが、クレーンレール測定ロボット開発のきっかけです。

従来方法の問題点
クレーンレールの歪みを従来の測量で示すには、数々の問題がありました。

三つの特長
ベステラが提供するクレーンレール測定ロボット「診レール」を活用したクレーンレール測定サービスは、前述の問題をすべて解決します。三つの特長をご紹介します。
遠隔操作

帳票自動化

内蔵カメラ

現在「診レール」が対応するレール2>
レールサイズ
現在、「診レール」が対応しているレールサイズは、JIS規格の30~60kgレール(表参考)です。73, 74, 100, 101Kgレール対応版を開発中で、今後も多くのサイズに対応できるよう継続して開発を進めてまいります。
レールの固定方法
レールの固定方法によっては、「診レール」の走行が困難な場合があります。「診レール」を設置した状態で、レールに接触しないようクリアランスを確保する必要があります。 フックボルトで固定している場合、「診レール」の走行が困難です。お客様の設備が、どのようなレール固定方法なのか、ご相談ください。
測定に必要な環境
「診レール」を使用してレールを測定するには、レールの状況以外にもいくつかの条件が必要です。 下記の通り、簡単にご紹介します。
測定の流れと所要時間
「診レール」を活用したクレーンレール計測サービスは、「レールの測定そのものにかかる時間」と「測定結果出力の時間」の両方を大きく短縮可能です。一般的な天井クレーンにおいて、環境や条件にもよりますが、例えば100mのレールであれば、半日以内で準備・計測・片付け・結果出力まで完了する見込みです。
レール長100mの測定の場合
- 1. 計測機材運搬
- 2. 計測機材準備(ロボット設置、Wi-Fi設置起動、タブレット起動接続、測量機器設置起動)
- 3. Aレール走行(往復)
- 4. Bレールへロボット運搬
- 5. Bレール走行(往復)
- 6. 計測機材片付け
診レールのスペック
速度 | 250mm/sec、125mm/sec |
測定精度 | ± (3.0+2ppm ×D) mm ※1 |
測定可能範囲 | 距離:0.9m~130m ※2 高度角:+55°~ -30° |
耐環境性 | 防塵 (IP5x相当) ※3 |
サイズ | 360mm × 555mm × 320mm |
質量 | 11.05kg |
電源供給方法 | マキタ 18Vバッテリー |
対応測距儀 | 杭ナビ LN-150 |
周辺機器 | Wi-Fiルーター、AP、LN-150、ポータブルバッテリー |
通信方法 | Wi-Fi (2.4GHz、5GHz) |
※1 JIS B 7912-4:2006準拠。Dは測定距離、単位はmm。
※2 ATP2/ATP2SII使用時 測定気象条件:雨天 / 濃霧 / 強い陽炎の発生等、悪天候を除く。
※3 自社内試験による評価に基づく。