普通の光とは違う!?レーザーの仕組みについて
3D"レーザー"スキャンについて
当社が提供している「3Dレーザー計測」サービスとは、レーザーを照射して計測対象に触れることなく、現況を三次元的にデータ化できるというものです。
皆さんは「レーザー」といわれるとどのようなものを想像しますか?
講義で使用されるレーザーポインタのような物から、SF映画に登場するような高出力のレーザービームなどは想像しやすいのではないでしょうか。
今回、レーザーとはそもそもどういったものなのか、なぜ計測に使用されているのかをご説明します。
そもそもレーザーとは...
レーザー、英語では「LASER」ですが、これはそれぞれの単語のイニシャルを取ったもので、
正式名称は「Light(光) Amplification(増幅) by Stimulated Emission(誘導放出) of Radiation(輻射)」です。
直訳すると「輻射の誘導放出による光増幅」となります。
簡単に説明すると、誘導放出という現象を利用して増幅させた光を放出させること、つまりレーザーとは「人工的に増幅させた光を放出したもの」ということです。
レーザーは、通常の光とは違った特徴を持ちます。
単色性
身近に存在するレーザーといえば、レーザーポインタやレジのバーコードスキャナーなどが挙げられます。
今挙げた物が発している光を見てみると赤だったり緑といった単色ではないでしょうか。
それは光が増幅器の中で、特定の色(波長)のみが増幅され、強くなって放出されるためです。
指向性
通常の光は常に四方八方に拡散しています。
しかし、レーザーは光の広がりがほとんど無く、放出方向に真っ直ぐに飛んでいくという特徴があります。
これは特定の色の光だけを増幅したことに由来します。
特定の色だけということは、同じ構造の光が常に放出されており、飛んでいく方向や強さが全く同じなため、広がらず一点に集注しているように見えます。
また、レンズを使うことでレーザーの方向性や出力の調整をすることも可能です。
可干渉性
可干渉性とは、同じ構造の光と光を互いに干渉させるのが容易な状態であるということです。
同じ構造の光と判明している、例えば赤色なら赤色と、緑色ならば緑色といったように、重ね合わせることで、光をさらに強くすることができるといったイメージです。
レーザーの赤い光と懐中電灯の白い光を重ね合わせても、2つとも別物で互いに干渉してるようには感じられませんが、同じレーザー同士を重ね合わせると光が強くなるように見えるのではないでしょうか。
まとめ
上記のような特性から、通常の光の特性では難しかった高精度の位置情報の取得、レベルや距離の割り出しが可能となりました。
計測・測量の面から見て、レーザー光は制御しやすく高速で高精度という利点が多くあり、現在では様々なレーザーを使った機械やサービスがあります。
私たちのまわりでも、CDやDVDの情報検出や、切断・溶接などの生産加工にも使用されています。